左向きに寝ると良いと言われる7つの理由とは?心臓にもいい?
左向きで眠るのが良いらしい。横向きならどっちだって良いのでは?と思ってしまいそうですが、理由を行聞けば、なるほど~ということばかりでした。自分が楽ならどっちでも良いと思いたいのは止めませんが、そもそも、人間の身体とは非対称なのです。
左右に腕が1本ずつほぼ同じ高さについていますが、少し長さが違ったり、大抵は利き腕の方が若干太くなったり、と必ずしも同じではありません。
顔だって左右非対称ですし、もっと根本的な人間の構造を考えてみれば、身体の皮膚の下は全く左右対称ではありえないのです。
となれば、左向きで横になるのと右向きで横になるのとでは、全く違った状況になることが想像できます。では何故左向きの方が良いのでしょうか。
①リンパの流れを活性化
リンパの流れが滞ると全身のむくみが出たり、毒素の排出がうまくいかずに体調不良を引き起こしたりしますが、左向きに眠ると体内の老廃物を取り除く機能を向上させることが分かっています。
それは、人間の身体をめぐるリンパの主要な部分が左側にあるからです。リンパ節は首や腋の下などにあり、リンパの流れは身体全体のバランスを整え、健康維持には欠かせないものです。
リンパには心臓のようなポンプが付いていませんので、身体をゆっくりめぐっています。左向きに寝ることで、リンパの流れを助けます。
さらに、体・心・気の全体的な健康観に基づいた療法を唱える「ホリスティック医学」の考え方では、身体の左側はリンパが支配しているとしています。
そのため左側を向いて眠ることで、全身のリンパ液が流入するリンパ系の本幹(胸管)を介して、毒素やリンパ液を排出する働きがあるとされます。
いずれにしてもリンパの流れを活性化させることは健康につながります。
②血液の流れを改善
リンパの流れが良くなるということは血液の流れにも良い効果をもたらします。
血液の流れが良くなれば、血中の栄養分の流れも良くなります。
③胃に優しく消化を助ける
左向きの方が腸への流れ、具体的には小腸から大腸への消化物の移動がスムーズになるので、消化にも左向きの方が良いということです。
④逆流性食道炎を防ぐ
胃をはじめ、消化器官の為には左向きの姿勢が最適とされています。
これは左側の方がふくらんでいる胃の形状や位置に起因する効果ですが、さらに慢性的な胸焼けのある人や逆流性食道炎の人は左向きで寝る方が良いとされています。
健康な人であれば胃と食道のつなぎ目にある弁が食べ物を飲み込むとき以外はしっかりしまっているのですが、下部食道括約筋が緩むことで、この弁が閉じきれなくなるので胃酸が食堂に逆流してしまうのです(逆流性食道炎)。
このつなぎ目の方向が右から左に向かっているので、右向きに寝ると食道側が下がり気味になり、逆流が起こりやすくなりますが、左向きはこれを防げるのです。
⑤心臓にも優しい
心臓は身体の左側によっています。左側を下、つまり心臓を下にすることでリンパ液の排出がしやすくなるだけでなく、心臓大動脈の解剖学的な位置から、左を向いて寝ると心臓からの血液が送り出しやすくなります。
心臓にムダな動きをさせないので、心臓にも優しい寝方なのです。
⑥脾臓にも良い
膵臓と聞いてもどこにあるのか、何をするのか全くピンとこないでしょう。
地味な臓器ですが、これも心臓と同様に身体の左側に位置しており、消化液とホルモンを分泌してリンパ機能を守る働きを担っています。
膵臓も含め、リンパ系の多くは身体の左側で機能しているのです。
⑦いびきにも効果がある左向き
睡眠中にいびきと無呼吸を繰り返す病気である閉塞性睡眠時無呼吸症候群の人には、空気の通り道に狭い部分があるためにいびきがでるのですが、左向きに眠ることで気道を確保しやすくなります。
仰向きに寝ていると重力で舌の付け根が気道を圧迫してしまうので、左向きに寝るのが良いのです。
などなど、ここまで並べばどっちでもいいんじゃないとも言えませんね。
特にリンパの流れが左よりというのは、健康だけではなく美容にも大きく関わってきますので、女性にも気になるところでしょう。