嘔吐恐怖症の原因と治し方とは?市販薬は効果があるの?

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食べるという行為は命をつなぐことーと考えている私のような人間には、肉体的な原因以外の理由で食べられない人の苦しみはまさに想像を絶するものです。しかも、「吐くかも」という恐怖と不安で食べられなくなるとは、どうしてなのでしょう。

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嘔吐恐怖症とは

嘔吐恐怖症とは

嘔吐とは食べたものを吐いてしまうことですが、嘔吐恐怖症とは、吐くことや吐き気を催すことも含めた行為に対して不安感、恐怖感がつのって食べられなくなることを言います。症状としては2つのパターンに分けられます。

  • 1つは、「吐く」という不安感から食べられなくなるもの。食事をすると吐いてしまうという不安から食べることが恐怖の対象になってしまうことです。そのため外食できなくなる人もいます。
  • 2つめは、乗り物に乗っている時に不安発作を起こすもの。電車、車、飛行機など人によるようですが、乗り物に乗っている際に不安感を覚えて息苦しさと吐き気を感じてしまうので、乗り物に乗ることができなくなってしまうものです。どちらも社会生活に支障をきたす症状なので、ご当人にとっては大変です。

このような不安感が強く出る場合は、突然発生するパニック障害に近い不安神経症に含まれ、もっと身体的な症状が出る場合(胃の不快感やむかつきなど)は、普通神経症に含まれます。いずれの場合も嘔吐への不安感は生じるものの実際に吐いてしまうことは少ないそうで、その点で過食症や拒食症の症状と区別できます。

嘔吐恐怖症の多くは不安発作をともなう不安神経症タイプであり、ほとんどの人は胃腸の検査をしても異常を確認できません。身体的な異常がないにも関わらず「吐く」かもしれないという不安を感じてしまうことが嘔吐恐怖症の特徴でしょう。



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嘔吐恐怖症の原因は?

神経症の症状の原因には、一般的に内的要因外的要因が挙げられます。

嘔吐恐怖症の場合、

  • 内的要因とは神経質な性格であることに大きく影響されるもの
  • 外的要因とは、たとえば人が吐いているのを目撃してしまったり、過去に吐いて苦しい思いをしたなどの経験(トラウマ)やウイルス感染などの状況

によるものです。

「吐く」という行為は苦しい上に、あまり見たいものではありません。そのことが一層、「吐く」ことへの不安となってしまうのでしょう。

嘔吐恐怖症の治し方

嘔吐恐怖症

先に述べたように嘔吐恐怖症は、身体的な異常を伴っていないことがほとんどです。そのため、胃腸薬などを飲んでも改善されません。あくまでも精神的な不安感を克服していく必要があります。一般的には、認知行動療法や薬物療法によって改善を図ります。

薬物療法は根本的な解決にはならないので、薬だけに頼ることは得策ではありません。嘔吐恐怖症の方は、恐怖反応が強く、不安や心配といった負の感情が強い傾向があるので、その人自身が問題を把握したうえで嘔吐恐怖症は自分が治せるという意識に変えていく必要があるのです。

まずは、自分が何に「恐怖」を感じているのかを直視していくことが大切です。

嘔吐恐怖症の症状がそこまで重くないのであれば、現在の自分の不安感の原因に直面することで、不安感をうまくコントロールできるようになる可能性があります。また、ストレスを発散することで症状が緩和される場合もあるようです。

一方、嘔吐恐怖症で外食できない、乗り物に乗れないなど症状が重い場合には、専門家のカウンセリングを受けることをお勧めします。精神科の治療として有効なのが認知行動療法ですが、これは考え方や行動の習慣を意識的に変えることによって不安を軽くする精神的な治療法です。

少しずつ恐怖の原因に対面していきつつ、成功体験・克服体験を積み重ねていき「自分が自分の身体をコントロールできる」「自分が克服できる」と脳に覚えこませるのです。段階的な対策と根気が必要ですので、専門家の助けを借りながら治療を進めると良いでしょう。

嘔吐恐怖症に役立つ薬は?

嘔吐恐怖症に役立つ薬は?

ちなみに嘔吐恐怖症の特効薬的な薬はなくても、薬によって吐き気を抑えることはできます。制吐剤や胃腸薬は吐き気そのものを抑えたり、吐き気を起こりにくくしたりします。

ただ、日常生活で感じる吐き気の原因は様々な上、胃腸薬の種類が非常に多いので、どの胃腸薬が良いのかわからない場合には薬剤師に相談してみましょう。胃腸の調子を整えるには漢方薬の効果も期待できます。

また、不安感や強迫観念を和らげることを目的に、抗不安薬、感情調整薬や抗うつ薬を用いることも可能です。

嘔吐感を軽減する薬(吐き気止め)

嘔吐感を軽減する薬(吐き気止め)

吐き気は、脳の信号によって起こる吐き気「中枢性」と、胃腸や神経などの異常によって起こる「末梢性」に分けられます。この2つのうち、中枢性の原因に働くのが制吐剤です。

制吐剤は、

  • 大脳皮質
  • 前庭器官(平衡感覚を司る器官)
  • 化学受容器引き金帯(脳幹領域にある受容器、血中のある種の薬物や毒物に反応して嘔吐中枢に刺激を送り、嘔吐を誘発する)
  • 嘔吐中枢

に単的に、あるいは複合的に働いて、悪心や嘔吐を抑制します。

嘔吐を誘発する受容体には、

  • ドーパミンD2受容体、
  • セロトニン5-HT3受容体
  • ムスカリンM1受容体

などがあるので、それぞれに適応した制吐剤がありますが、強い作用を持つことから、医師であっても処方には慎重になるようです。

なので、嘔吐恐怖症のために制吐剤を希望する場合には、事情を良く説明して病院で適切な薬を処方してもらうことをお勧めします。

不安感や恐怖感を和らげる抗不安薬

不安感や恐怖感を和らげる抗不安薬

心療内科や精神科で診断を受ければ、抗不安薬を処方してもらえるでしょう。抗不安薬、精神安定剤は、薬事法や麻薬及び向精神薬取締法により医師の処方箋なしに売買することは禁じられているので、医師に処方してもらう必要があります。

処方薬ほど強力でないものの、少ないながら市販薬として入手可能なものもあります。

例を挙げれば

  • 伊丹製薬の「ウット」
  • ツムラの漢方薬「抑肝散」や「半夏厚朴湯」
  • 小林製薬の「イララック」

などです。

「ウット」と「イララック」は精神の興奮や神経衰弱などの鎮静を目的とした薬で、不安感やイライラ感、緊張感などの神経症状を抑える働きがある薬ですが、処方薬のような効果は期待しない方が良いと思います。

「半夏厚朴湯」は漢方薬で、不安神経症や神経性胃炎などに用いられる薬で、気分がふさいで咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う場合の不安神経症、神経性胃炎などと書かれています。

市販薬はそれほど強くないのですが、処方される抗不安薬の中には副作用が強いものもあり、さらに依存性が強いものもあります。

依存の程度は薬の種類、摂取量、気管などによって変わりますが、服用期間が長いと身体が薬になれてしまい、より多くの用量を服用しないと効果が出なくなってしまうのです。その影響で過剰服用を招くこともあります。

嘔吐は胃腸の反応ですが、原因が胃腸とは別のところにあるところが嘔吐恐怖症の難しいところです。嘔吐というものが自然現象であるのに対して、嘔吐恐怖症は精神的な不安によるものなので、嘔吐そのものを抑える薬剤と、不安感・恐怖感の惹起を緩和する薬を合わせて対処するのが良いのではないでしょうか。

ここでは薬について書きましたが、根本的な治療には、心療内科や精神科などで診療を受け、その人ぞれぞれの原因に対応する治療を行うことをお勧めします。

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