うつ病が完治した後に残る後遺症と短期間で再発する可能性はある?

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うつ病は、最近は、発症年齢が以前と比べて若くなってきているという特徴があります。

一度発症すると、約半分の方が再発すると考えられます。

人口あたり5%程度のうつ病の患者さんが存在すると言われておりますので、うつ病の既往のある方は、通常の人よりも10倍ほどもう一度うつ病になるリスクが高いと言えます。

まず、うつ病などの精神科及び心療内科領域において「完治」という言葉はあまり用いないので、先にこのことについて触れておきます。

他の疾患と異なり、明確な基準が存在するわけではありませんし、個人によって症状に差がありますので、精神科領域及び心療内科領域においては「完治」ではなく、「寛解」という言葉を用いますのでここから先は「寛解」という言葉を使用させていただきます。

うつ病が寛解しても残ってしまう後遺症にはどのようなものが考えられるのでしょうか?

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うつ病には「後遺症」と呼ばれるものは存在しない

うつ病には「後遺症」と呼ばれるものは存在しない

うつ病そのものに「後遺症」は存在しません。うつ病と聞いてなんとなく、脳にもダメージがあると考えている人も多いと思いますが、直接の因果関係はないとされています。

しかし、うつ病を経験することで発症前と発症後で、性格や人との関わり合い方などに変化が見られることが良くあります。

うつ病を克服する過程で以前と考え方が変わったり、人とのコミュニケーションが変化するからです。このことを「後遺症」であると考えている人もいるのかもしれないですね。

しかし、うつ病の治療のためには抗鬱剤や睡眠薬等の薬物治療を用います。そのため、薬物による副作用が残る可能性があります。

今日現在は様々な種類の薬剤が上市されておりますので、薬剤を飲み始めて普段と何か違うと感じることがあれば、すぐに主治医やかかりつけの薬局などに相談するようにしましょう。

よく、「記憶力が悪くなった」や、「頭がなんだかぼーっとする」ことを後遺症なのでは?と疑う人もいると伺います。これに関しては、何か別の合併症の可能性も考えられますし、症状の再発も考えられます。

合併症の場合は、例えば認知機能が落ちている認知機能障害や、頭がぼーっとする場合は脳神経外科領域で何かある可能性があります。

例えば、脳梗塞・くも膜下出血(いずれも軽い症状の場合)などです。症状が続くようでしたらかかりつけの医師に相談し、必要であれば専門医に紹介状を書いてもらうようにしましょう。



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うつ病にとって最も驚異であるのは再燃である

精神科領域では、「再発」のことを「再燃」ということがあります。こちらに関してはほぼ同義と考えてよいと考えます。

再燃が多い理由はうつ病の既往があることで、再びうつ病を発症した状態と同じような場面になった場合に同じようにストレスを感じ、周りの人から少しのストレスであると感じるような出来事も本人にとっては、とても大きなストレスとなりのしかかってきてしまうからです。

かかりつけの医師の診療を受け、うつ病の症状が再燃してしまったとわかった時に「自分はまたうつ病になってしまったのか」とがっかりすることと思います。

この気持ちは誰にでもあることですが、うつ病の既往があり、再びうつ病になってしまった方の場合には、「どうして、また再発してしまったのだろうか。自分は本当にダメな人間なのではないか」とさらなる自己嫌悪に陥ってしまうことで症状を悪化させてしまう可能性があります。

再発は短期間で起こることはあるのか?

再発は短期間で起こることはあるのか?

再発する時期によって考え方が異なってきますので、分けて考えてみましょう。

①うつ病のみ発症で維持治療中の再発の場合

維持治療中(薬物治療で経過観察中など)の再発は20%から70%程度は症状の差こそあれ再発が確認出来るとされています。

再発の原因は、「きちんと薬を飲んでいない」ことや、抗うつ薬の用量不足です。

うつ病は同じ年齢・同じ性別の患者さんであったとしても個々に効果が得られる薬物も違ければ、その用量も異なります。精神科医師がその都度患者さんの経過を見て薬物用量を調整していきます。

維持治療中と考えるので時期としては発症してから半年以上経過した段階での再発がこれに該当するとおもいます。

②精神病性うつ病の場合

他の精神疾患を合併しているうつ病の場合この見方がとても厄介です。その症状が他の精神疾患によるものであるのか、うつ病であるのか区別がつきづらいからです。

例えば、統合失調症に用いる薬剤は「抗精神病薬」です。統合失調症の患者さんがうつ病であると医師が判断していてずっと「抗うつ剤」を処方していた場合、患者さんの症状は寛解に向かいません。

統合失調症は陽性症状と陰性症状が存在し、統合失調症の陰性症状とうつ病の症状は似ている部分があるので一時的な効果が得られるのですが、幻覚・妄想などの陽性症状の部分に抗うつ薬は効果がありません。

そのため、他の精神疾患が疑われる可能性がある場合は安易にうつの再燃だと考えずに、他の精神疾患である可能性も疑いましょう。

うつ病の回復について

うつ病の回復について

うつ病の回復は初発(はじめてうつ病を発症した患者さん)の方が治りやすいと言われています。

初発患者さんの回復率は日本うつ病学会の発表によると、1か月以内が約20%程度、1?3か月以内が50%、18か月でも回復しないが15%と言われており、治療が3か月以内に成功する例が大多数です。

しかし、再発してしまった患者さんのその後の回復は予後が悪いです。例えば大うつ病の患者さんの場合、初発の患者さんが一度よくなり、次に2度目の再燃をする確率は約60%と言われています。

2回のうつ病を経験している人が3回目を経験する確率は70%、そして3回のうつ病を経験している人が4回目を経験してしまう可能性は90%となっており、うつ病の再燃を繰り返すことでより再発がしやすくなります。

まとめ

うつ病には、本来後遺症と呼ばれるものは存在しません。しかし、後遺症と勘違いされているものがいくつかあるということです。

その場合は、他の精神疾患や他の疾患を疑いましょう。

また、性格が変わったり、コミュニケーションが変わるのはうつ病既往患者さんにとってはある意味当たり前ですのであまり気にしすぎないようにしましょう。

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