脳出血の後遺症で右半身麻痺・左半身麻痺がある時の5つの看護計画

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脳出血後遺症で右半身麻痺や左半身麻痺になってしまうことがあります。

脳出血の後遺症で右半身麻痺や左半身麻痺の片麻痺がある患者さんの5つの看護計画についてご紹介します。

まずは脳出血とはどういう人が罹って、どういう症状かから始めます。

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どんな人が脳出血や脳梗塞になるの?

どんな人が脳出血や脳梗塞になるの?

脳出血の原因の多くは高血圧です。

その他脳梗塞などの脳血管障害になりやすい人は以下の持病、生活習慣がある人で、発病のリスクが高まります。

  • 糖尿病
  • 脂質異常症(高脂血症)
  • 喫煙者
  • ストレスに弱い
  • 運動不足

脳梗塞や脳出血などの脳血管障害は、生活習慣病や生活習慣病による動脈硬化が原因の多くです。



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脳出血とは

脳出血とは

脳出血の出血する場所や位置によって、脳内出血クモ膜下出血とに分けられます。

脳内出血は突然脳の血管が破れて脳内に出血することで起こります。

・頭がずきずき痛む
・目がかすむ
・気分が悪い

などの前兆があるようですが、何の前触れも無く突然発症することがほとんどです。

・手足が麻痺する
・しびれが生じる
・うまく話せなくなる
・もうろうとした状態

極度のめまい

などの症状が出ます。

クモ膜下出血とは脳の3層である軟膜、くも膜、硬膜からなる髄膜があり、軟膜とくも膜の間のクモ膜下腔には動脈が走っていて、その動脈から出血することを言います。

その出血は脳表面へ広がります。好発は40歳から60歳で突然のハンマーで殴られたような頭痛や嘔吐を伴う症状で来院することが多いです。意識障害を伴うこともあり、意識障害の程度は予後と強く相関していて、意識障害が強いほど予後が悪いと言われています。

日本の脳出血の発生は欧米の2倍から3倍です。脳出血の原因の多くは高血圧です。みそ・しょうゆや漬物が好まれる日本は塩分摂取が最も多い国の1つで、高血圧の多い国です。

日本では高血圧の内科的治療を行うことで脳出血治療を他国より積極的に行ってきたので、脳出血で命を落とす患者さんは最近では減少しました。脳出血自体も軽症化していますが、運動障害や認知症などの後遺症で悩む患者さんは依然多くいます。

脳出血の後遺症

脳出血の後遺症
後遺症は障害を受けた部位によって違ってきます。

主な4つは次の通りです。

運動障害

運動障害

脳出血で一番多い後遺症が右半身麻痺、左半身麻痺の片麻痺です。脳内に出血するとしばらくすると血液は固まり出血は止まりますが、固まった血は血腫となります。

血腫が周りの組織を圧迫すると脳浮腫(脳のむくみ)が生じ、脳浮腫によっても体の機能障害を引き起こします。血腫自体が運動神経を破壊したり、脳浮腫によって、間接的にその周囲を圧迫することで片麻痺が生じます。

血腫が大きいと高度の意識障害がある場合が多く、予後に関わってきます。意識が回復したとしても重度麻痺が残る確率は高くなります。延髄にある錐体交差と言う部位で交差しているので障害された脳と反対側の手足に運動麻痺が生じます。

麻痺の程度はさまざまで、軽度であれば完全に麻痺が回復する場合もあります。下肢の麻痺の場合は、歩くのに杖を使ったり歩行器、筋力を補完する装具を付けたり、車いすが必要な場合があります。

発声や嚥下(えんげ)の障害

発声や嚥下(えんげ)の障害

麻痺は手足だけではなく、声を出したり、ものを飲み込む時に使うのどの筋肉も影響を受けることがあります。脳出血によりのどの筋肉の動きが悪くなると、発声や飲み込みがうまくできなくなります。

飲み込みがうまくできないと口に入れた食べ物やつばが気管や肺に入って、肺炎を起こす危険性があり、様々な対策が必要になります。

言語の障害

言語の障害

・声が出しにくかったり
・ロレツがうまく回らなかったり
・人の言っていることが理解しにくい
・思っていることを言葉にできない

などの障害を言語障害といいます。

他人の言葉は理解できても自分ではうまく話せないことや、言葉が出ても支離滅裂だったりすること失語症と言い、症状としては失語症と構音障害があります。

構音障害は人が話すことも理解できるし、自分でも話をする内容は頭にあるが、発声発語に関する筋肉を支配している神経に障害があり、言葉を発し辛くなり、ロレツがまわらないなどの症状がでます。

人格や精神面の変化

人格や精神面の変化

脳出血により脳の前頭葉や側頭葉が障害を受けると、

・注意力や集中力散漫
・やる気の低下
・突然泣いたり怒ったり

するなどの行動や精神面の症状が現れ、人間関係を作ったり社会生活を送ることが困難になる場合があります。

これらの後遺症に対して適切なリハビリテーションや治療がない場合は、脳出血の後遺症に加えて全身状態や精神状態が悪化し、後遺症による不自由も重なって自分から活動しなくなります。

他人と関わらないようになると、寝たきりになったり、うつや認知症が悪化したりすることがあります。

障害は回復する?

出血は脳の神経細胞を破壊します。神経組織はほぼ再生しないため、破壊された脳の機能回復は不可能です。血腫が大きくなれば周囲の脳に,脳浮腫を引き起こしてその機能を低下させます。

血腫が吸収されれば正常な部位の脳浮腫は改善し、脳浮腫による麻痺を引き起こされた部分は回復することがあります。脳浮腫は出血後3~4日目でピークを迎え、血腫の自然吸収に伴って徐々に消失していきます。個人差はありますが脳浮腫が完全に消失するには数ヶ月を要すると言われています。

脳梗塞との違い

脳梗塞は脳の血管に血栓が詰まってしまい、その血管が支配する神経細胞が壊死を起こし、機能が無くなり、麻痺が生じます。脳梗塞の場合は早期発見早期治療で血栓を早期に溶かすことができれば麻痺が残らないことがあります。

脳出血も出血部位やその大きさによって麻痺が残らない場合もありますが、脳出血の好発部位が運動を司る神経に近いので運動麻痺や感覚障害を起こすことが多く、脳梗塞より致死率が高い傾向があります。

一度麻痺が起こっても脳浮腫による麻痺であれば、脳浮腫が消失してきた際に麻痺が回復することがあります。

右半身麻痺・左半身麻痺がある場合の5つの看護計画

看護計画

関節の拘縮・変形の予防

関節の拘縮・変形予防のために、麻痺していない四肢の筋力を低下させないように適度に運動を行う。

身体が動かない場合は適度に体位変換を行うようにする。歩ける場合は、同じ姿勢ばかりでなく適度に歩くようにする。

リハビリ時の血圧変動(訓練時の血圧上昇と起立性低血圧)や転倒などのリスク管理には気を付ける。

ADLの援助

一部歩行介助や車椅子移乗介助などを行い、生活面での介助を行う。

できることは自分でしてもらうようにするが、手足が麻痺しているため転倒には注意したい。

高血圧のコントロール

脳出血の原因は高血圧性が最も多く、血圧のコントロール不良による再出血のハイリスク状態にならないように、血圧のコントロールを徹底する。

内科的基礎疾患の治療

脳出血を再発させないために、原因となっている個所の治療を最優先で行う。薬の管理を怠らない。

セルフケア不足による自立困難

ある程度自分で薬の管理や、麻痺の状態を理解し、高血圧になったり転倒したりしないようにできるようにする。

しかし自分で全部管理することは麻痺の程度にもよりますが家族の支援も必要です。

患者本人で管理できない場合は、家族が理解し、手助けできるような体制にする。

脳出血の発病は突然起こることが多く、脳出血による後遺症は高度であることが多いです。そのため患者さんと家族に大きな精神的ストレスが強くかかります。

また、脳出血後にうつを発症する患者さんも多いです。小さな変化を察知するために患者サイドに立った精神面のケアは看護師にしかできない大事な役割になります。

患者さんと家族の間に立って、スムーズに急性期病棟から回復期病棟・施設へと移行して療養できるように、細かな支援や医療機関同士の連携を行うことが求められます。

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