アトピー患者が喘息にかかる割合が2倍になる因果関係とは?

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今や、小児から成人までの3人に1人が喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎など何らかのアレルギー疾患を有すると言われる時代となり、子供のころからアレルギーを発症している人も多くなりました。

アトピーと喘息の因果関係

アトピーと喘息の因果関係

「アレルギーマーチ」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。普通、マーチと言えば元気で楽しいイメージですが、「アレルギーマーチ」は全く逆です。

小児科の先生が提唱した言葉ですが、その含意は、アトピー素因のある人がアレルギー性疾患を次々に発症していくことを、まるでアレルギーの行進のようだとして言い表したものです。

年齢とともに症状を変えながら繰り返し発症するアレルギー疾患の多くは、乳幼児期のアトピー性皮膚炎からスタートします。

乳幼児期には牛乳や卵などの摂取により湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚症状や消化器症状(食物アレルギー)、幼児期になると気管支喘息、学童期にはアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、そして成人型喘息まで、とアレルギーマーチは年齢とともに症状だけでなくアレルゲンも変化していきます。

アトピーは皮膚症状を引き起こすアレルギー疾患の一つで、アトピーに合併する症状としては喘息を始め、

  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • 食物アレルギー

などがあります。

一方、喘息とは気管や気管支の粘膜が炎症を起こすことで気道が狭くなり呼吸が苦しくなる疾患です。アトピーと喘息の症状は異なるように見えますが、アレルギーマーチの流れからも察せられるように、アトピー性皮膚炎は気管支喘息と発症メカニズムに共通するところがあり、合併しやすくなります。



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割合が2倍に・・・・

割合が2倍に・・・・

アトピー性皮膚炎の患者で、かつ喘息も患っているという率はアトピー性皮膚炎のない人に比べて2倍になっています。では、何故それほど発症率を押し上げてしまうのでしょうか。

まず事実として、アトピー性皮膚炎や喘息、鼻炎などのアトピー性疾患を有する成人患者は、上気道および下気道の呼吸器感染症にかかりやすいということが研究で明らかになっています。

対象とした成人の

  • アトピー性疾患の有無
  • アレルギーテストの結果過
  • 去12カ月間の感染症の既往

などを横断的に調べた結果がまとめられ、2013年の欧州呼吸器学会で発表されました。

この研究の結果、特異的IgE抗体の強さにより感染症のリスクに差が見られ、かつ上気道・下気道感染症にかかった患者数がアトピー性疾患を有する人と有しないグループでは有意な差が見られたことが示されています。

そもそも、アトピー患者はアレルギー体質であることが最も大きなポイントです。アレルギー体質である以上、アレルゲンに過剰に反応し、皮膚炎や気管支炎、喘息などを引き起こします。

一度炎症が起こり始めてしまうと気道はさらに過敏になり、ちょっとした刺激にも過剰に反応してさらなる炎症を引き起こし、咳などの症状を生じさせるという悪循環に陥るのです。

近年、成人の気管支喘息が急増しており、過去10-20年間で2-3倍程度に増加していると推定されています。

国内のデータは少し古くなりますが、2006年に厚生労働省が行った調査では、

  • 全国20-44歳の成人における気管支喘息の有症率(過去1年以内に呼吸をするときにゼーゼーヒューヒュー音がしたことがある人の数)は9.4%
  • 有病率(医療機関で気管支喘息と診断された人)は5.4%

と記されています。

喘息の原因は、アレルギー反応や細菌・ウイルス感染など多様であり、因子との関与の仕方、発症したときの状態も様々です。

アトピー(アレルギー体質)の喘息患者が発作を引き起こす原因としては、

  • 細菌・ウイルス感染
  • 疲労
  • ハウスダスト
  • 食物・薬物などのアレルゲンの侵入
  • または外的刺激(運動、タバコ、アルコールなど)

などありますが、喘息の原因とほぼ同じものになります。

そのため、アトピー患者が喘息も患っている場合、共通する原因によって生じる共通する身体のメカニズムが引き金となって症状が出てしまうため、二つの疾患を有している場合はより重症化してしまうことになるのです。

喘息はIgE型の免疫不全症であるため、同様に免疫不全で発症するアトピー性皮膚炎などと合併することが多く、強い因果関係があると言えるのです。

アトピーの人で咳が長く続く場合には、喘息の可能性がありますので、医療機関での診断を受け、喘息になっていた場合には適切な喘息治療を受けるようにしましょう。

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